川村ユキハルの毎日2

湘南茅ヶ崎界隈のいつもの暮らしぶり。 仕事の話や思うこと。再び。

インセクト・マイクロエージェンシー創業期の話 1話(10周年記念サイト掲載の為に書いたもの)

<第一回 序章>
神奈川県藤沢市片瀬のオフィスから湘南モノレールの方向に眺めると龍口寺の森が見えます。モノレール の背後に今の時期輝く緑の山がこんもりとあり、その上をトンビが、上昇気流に乗り空に吸い込まれ、は らはらと今舞い上がりました。
弊社インセクト・マイクロエージェンシーは、10年を迎えました。 10年前の2010年7月7日。中小企業に優しい(のではと思われる)行政書士さんを恐る恐るネット で探して、その横浜の先生にお願いしてこの日としました。段取りに一人右往左往し、登記完了しても誰 も特に報告する人もおらず、親父に「出来たよ。」とだけ電話で強烈な日差しの中、道端で話したのを覚 えています。 
その年の秋にこの片瀬の事務所を借りました。何も家具がなくキャンプ道具の椅子とテーブルをもちこん で「いよいよか」と一人悦に入ったのは月並みですが、やはり昨日のようです。 
今まで全てにおいて、順風満帆かというと、もちろんそんな事はありません。
もちろん色々な事はあり ました。やりきれないことや、ふがいなく泣けてくる夜は何度となく訪れるものです。そんなものです。
沢山の方と出会って、沢山のお客様や取引先に助けられ、沢山の友人に励まされました。 10年前、特に誰となく、見送られることなく出港した舟は、揺られ揺られて、幾つかの港に寄って乗組 員を増やし少しだけ大きく逞しくなりました。 社名のインセクト・マイクロエージェンシーという、どうにも長い名前も 「昆虫」という地球上で一番多様な種に会社のタフさ、しぶとさを重ねています。 特徴のある自慢の優秀な社員が今の会社を支えているのは嬉しく頼もしくもあります。弊社は少数精鋭で あるため、様々な事を思慮深く考え、多方面で実務をこなさなければいけません。私はと言うと、ここ最 近意識したのは少しだけ大きな器(役割)を各人に用意することだけでした。その器を満たすため、共に 切磋琢磨していくことが喜びであり、結果としてお客様にも最善の提案や実務ができることや、これらを 通じて結果として社員各人の人生を豊かにする事の一つとなればと常々思っています。
このエッセイは、「10年ひと昔」として、どんな風に会社が成り立っていったかを記録しようと5回に わたって奮闘した様子のエッセンスを文章にしようと思っています。 年がたつほど美化しがちなものですが、その前に、カッコ悪くてもドタバタやったことこそが事実であり、 今の若い社員や皆様に「こんなものなら俺も大丈夫だ」「仕事は面白いな」「試行錯誤してみんな楽しそ う」なんて思っていただければと嬉しいなと思っています。仕事ってたのしいよね。


ということで、これから5回、過去の記録をつけつつも、11年目に向かって今また出港の時です。 いまではこの船にテープを投げてくれる人や、声をかけ手をふる人も見えます。 ありがとう。いってきます。
 仲間といい旅をしよう。また皆さんとのいい出会いを想い描き、帆をはり舵をきります。